近年、ファクタリングを利用する企業が増えていますが、そのメリットとしてまず挙げられるのはスムーズに資金調達できることです。銀行などの金融機関の融資の場合、返済能力の審査に2週間~4週間ほどかかるのが一般的ですが、ファクタリングは売掛先の信用度に問題がなければ早期に売掛債権を現金化できます。場合によっては、即日での現金化も可能なので、迅速に現金が必要なケースに最適な資金調達方法と言えるでしょう。また、融資と比べて審査が柔軟というメリットもあります。

ファクタリングの審査では取引先の信用度が最も重視されるので、銀行などの融資とは異なり、取引先の信用度が高ければ自社の業績が悪くても資金調達できる可能性が高いです。加えて、信用情報機関への照会も行われないので、過去に返済事故を起こしていたり自己破産していたりしても資金調達可能です。売掛先の倒産に備えられるのもメリットのひとつです。ファクタリングでは、売掛債権の譲渡後に売掛先が倒産して売掛金が回収できなくなっても、自社がその責任を負う必要はありません。

そのため、単なる資金調達の手段としてだけではなく、取引先の倒産による売掛債権の未回収リスクを回避する手段として活用することもできます。さらに、オフバランス化が図れるというメリットもあります。オフバランス化とは、貸借対照表から資産や負債を減らすことを指します。一般的に、より少ない資産で大きな利益を生み出している企業は高く評価されますが、ファクタリングを利用すると資産(売掛金)を減らすことが可能です。

加えて、この資金調達法は借入には該当しないので、オフバランス化を図るのに最適です。