個人事業主や中小企業の経営者が仕事をして売上が発生しても、売掛金であることがほとんどです。売掛金とは簡単にいうと後払いのことをいいます。例えば、依頼を受けた仕事を完了したが、代金の支払いが翌月末払いとなる場合、その代金は後払いになりますので、売掛金となります。しかし、事業者にとっては売掛金が多数あったとして、毎月一定の支出は常に発生するため、入金されるまでの間の資金繰りがつかなくなるといった事態が起こりえます。

資金繰りがつかなくなると、最悪の場合黒字であるのに倒産してしまういわゆる「黒字倒産」してしまいかねません。そこで、最近資金調達手段として注目されているのがファクタリングです。ファクタリングとはファクタリング業者が事業者が保有している売掛金の与信を判断して、一定の手数料を引いて買取、その後売掛金債務者に直接請求するというもので、法的には債権譲渡となります。個人事業主や中小企業の経営者からすると、売掛金の満額ではないですが、迅速に現金が手元に入ってくるため、資金繰りに奔走することなく、本業の経営に集中することができます。

しかしながら、ファクタリングと称している業者の中には闇金業者が紛れている場合もありますので、利用にあたっては注意が必要です。闇金業者であるかどうかを見分けるポイントは、売掛金の額面金額に対して、手元に入金される金額が少額であること(例えば100万円の売掛金なのに20万円しか入ってこない等)、本来売掛金の回収はファクタリング業者がすることが一般的にもかかわらず、利用者が回収しなければならず、回収不能の場合は違約金を取られるという契約になっている等です。