FX取引を行うにあたって、理想的なのは全ての取引をプラスで終えて利益を出し続けることです。しかし、現実には全ての取引で勝つことは出来ません。そこで大切なのが、利益を出せない取引において多少の損を出しても決済する「ロスカット」です。ロスカットは現在損失が出ていて利益が見込めない取引について、これ以上損失を拡大させないために多少の損を出しても決済を行って取引を終了させることです。

もしロスカットを適切に行えないと、損失を増やしてしまうことに加えて資金が拘束されてしまい次の取引を実行できなくなってしまうのです。しかし、多くのFX投資家は適切にロスカットを行うことができません。その理由は、人間はそもそも損失を回避したいという本能を持っているからです。損失を確定しない含み損であれば、少し待っていれば相場が狙った方向に反転するだろうと考えてそのポジションを持ち続けてしまうのです。

その考えは願望に過ぎず、損失が確定することを先延ばししているに過ぎません。相場はマイナスの宝庫に進み続け、いずれはFX会社のルールに沿って強制的に決済されてしまうだけなのです。そうなってしまうと証拠金の大部分を失い、資金を回復させるための取引を実行することすら難しくなります。こういった事態を発生させないために、本能を強い意志で押さえ込むことが大切です。

FXにおいてはすべての取引で勝つことは不可能だと認識し、早めのロスカットを徹底することが重要なのです。