ファクタリングは、最短即日で資金調達可能、自社の業績が悪くても利用可能、売掛金が回収できなくなっても責任を負う必要がないといったメリットがありますが、この資金調達法にもデメリットはあるので注意が必要です。まず挙げられるのは、手数料がかかることです。ファクタリングは、銀行などの融資と比べると手数料が割高に設定されています。特に、取引先に売掛債権の譲渡を通知しない2社間取引では10~20%ほどの手数料がかかります。

これは年利に換算すると10%では120%、20%では240%に相当するので注意が必要です。また、取引先への通知を行う3社間取引の手数料は2~10%ほどとなっていますが、こちらも年利に換算すると24~120%となります。そのため、金融機関の融資が受けられる可能性があり、早急な資金調達が必要なケースでなければ、融資を検討した方が賢明です。また、売掛債権の範囲内でしか現金化できないのもデメリットのひとつです。

そもそも、ファクタリングは売掛債権を売却することで資金を調達する方法なので、債権額を上回る資金を調達することはできません。悪徳業者に騙されるリスクがあるのもデメリットと言えます。ファクタリング会社の中には悪徳な経営をしている業者が一定数存在しており、法外な手数料を請求されるなどの被害に遭う可能性があります。したがって、早急な資金調達が必要なケースでも、ファクタリング会社の選定は慎重に行うとともに、契約する際はその内容についてしっかりと確認しておくことが大切です。